数学の授業で使う問題集をどうするかを最近考えています。一般的には数学の授業で使う問題集は、数学科の職員で話し合って、それを学年の生徒たちに購入してもらって授業中に使ったりしています。しかし、数学ができる生徒には簡単で、数学が苦手な生徒にとっては難しすぎる。個別最適な学びが話題にあがるようになり、問題集の在り方についていろいろと考えているところです。
問題集についてアンケートを採ると…
生徒たちに使っている問題集について自由記述のアンケートを実施したところ、「簡単すぎる」「難しすぎる」「面倒くさい」などの意見があり、生徒たちの学習に役に立っているとは思えません。数学が得意な生徒にとって問題集は「簡単過ぎて、面倒くさいだけ」という状況であり、数学が苦手な生徒にとって問題集は「難しすぎて面倒くさいだけ」という結論で、問題集の在り方を考え直す必要があることに気づきました。それは、問題集の在り方は、宿題の在り方と同値であることが分かりました。そこで、宿題の在り方を考え直す機会にしようと思いました。
以前から宿題は必要ないと考えていましたが…
宿題をなしにしようと教科会などで提案すると「保護者から苦情が心配」「生徒の学力が低下が心配」と言われます。どちらも教員が勝手に心配しているだけだと思います。現在の宿題の在り方は生徒にとってプラスになっていないのは間違いないと思うのですが…。
そこで、いろいろと宿題の在り方について調べてみると「けテぶれ」というものにたどり着きました。
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けテぶれ学習法という本でマンガで簡単に読むことができそうだったので、購入して読んでみました。
けテぶれ学習法とは
けテぶれは「計画」「テスト」「分析」「練習」の頭文字をとったもので、自立した学習者を目指す取り組みになる。
これは学びのユニバーサルデザインの「学びのエキスパート」と合致する部分もあり、理解しやすく、宿題の在り方については、この「けテぶれ」が参考になると思いました。また、本の内容の中には「まちがいの5分類」「丸つけレベル」など、分かりやすい指標があり、一度読んでみることをオススメします。
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問題集の在り方を考えながら「宿題の在り方」を考える
問題集の在り方、宿題の在り方を考える上で、先生から与えられたものに取り組むところが問題で、宿題も問題集も生徒が自分の学び方に合わせて選ぶべきだと思います。だから、問題集の学年統一での購入はやめ、「けテぶれ」的な視点をもって、家庭学習の仕方について考える機会を作っていこうと思います。
UDL
2022/9/6
個別最適な学びとUDL
教務主任になり、日々の実務に追われつつ、学びのユニバーサルデザインを実践している日々です。 しかし、最近きになっているのが「個別最適な学び」なのです。新しい教育的用語かと思いましたが、実は昔から存在している実践のようで、いろいろと調べてみました。文部科学省のウェブサイトには次のような文書があります。 「個別最適な学び」と「協働的な学び」の一体的な充実 また、「個別最適な学び」について学ぼうと思い、上智大学の奈須正裕の本を読んでみました。 リンク 個別最適な学びは学びのユニバーサルデザインにつながる部分があ ...
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2022/2/21
SGRAPA(スグラパ)でヒストグラムや箱ひげ図をつくろう
中学1年や2年の数学でヒストグラムや箱ひげ図を作ることになります。内容をしっかりと理解していれば簡単に書くことができると思いますが、正進社の「SGRAPA(スグラパ)」というブラウザアプリを使うと簡単に書くことができるので、今回はスグラパを紹介します。 Contents1 Excelやスプレッドシートのデータを利用できる2 中学1年で習う度数分布表やヒストグラムを簡単に作成できる3 中学2年で習う箱ひげ図が簡単に作成できる4 相対度数を追加したり、階級の幅をラクに変更できる5 図や表をダウンロードできる ...
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UDL
2022/2/15
UDLの視点で数学の問題集について考える!
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ICT
2022/2/14
ChromeBookでオンライン授業をする
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UDL
2022/1/19
個別最適な学びとUDL
令和3年3月に文部科学省から「学習指導要領の趣旨の実現に向けた個別最適な学びと協働的な学びの一体的な充実に関する参考資料」(以下、参考資料とする)が出されました。協働的な学びはなんとなくイメージできると思いますが、個別最適な学びは少し捉えづらい感じもします。しかし、学びのユニバーサルデザインと非常に相性がいいのです。今回は「個別最適な学びとUDL」についてまとめていきます。 学習指導要領において示された資質・能力の育成を着実に進めることが重要であり、そのためには、新たな学校における基盤的なツールとなるIC ...
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